私の担当は「教育現場における数理暦学の活⽤法」ですが、今回は⽣徒たちのことではなく、9 ⽉に⼤学を卒業する娘について書こうと思います。
娘は⼤学で国際関係学を専攻していたので、⼤学⼊学後から頻繁に留学を繰り返しており、途中半年間休学もしたため、卒業が半年遅れました。
そのため、就職活動は来春卒業する1学年下の後輩たちと⾏いました。つまり、つい最近まで⾏っていたのです。
今⽇は、その娘の就職活動中の⼼の変化と、その変化に⺟親である私が、慌てることなく、どう向き合って乗り越えたのかをお話ししていこうと思います。
仕事の方向性に悩む若者達
娘のように、就職活動真っ只中に⾃分⾃⾝を⾒失い、⼤きくブレ始める⼦がいるかもしれません。あるいは、無事内定を頂いた、または就職したにもかかわらず、「辞め
る」と⾔い出す⼦がいるかもしれません。今回書く内容が、社会と接点を初めて持つ学⽣のお父様、お母様方の参考になればと思います。
まず、娘の性格から説明させてください。
娘の干支暦データです。
卯月生まれ
⽇⼲ 「壬⽔」
表相中央 「孤⾼」
ライフナビゲーター 「王者」
思考法 「⾠⺒天中殺」
雪解け⽔を含んだ、勢いのある卯⽉⽣まれの壬⽔の娘らしく、束縛が極端に嫌いで、幼い頃から⼀⼈で⾃由気ままに動き回るような⼦でした。
⼩学3 年⽣の夏休みに、⼀⼈で⾶⾏機に乗り、スイスの祖⽗⺟宅に⾏ったのをきっかけに、以後中学2 年⽣の夏休みまで6 年間、毎年⼀⼈で平気でスイスに⾏くような⼦でした。
家族で海外にはよく⾏っていたので、中学3 年⽣になってからは、「今まで⾏ったことのない国に⼀⼈で⾏ってみたい」と⾔うので、夏休みにカナダのバンクーバーへ、春休みにオーストラリアのシドニーへ短期ホームステイに⾏きました。
それでますます⾃信がついたのか、⾼校⼊学と同時に、「交換留学⽣としてオーストラリアに⾏く!」と⾔い出して、⾼校1 年⽣の冬休みから1 年間オーストラリアの現地校へ留学しました。
⼤学⼊学後も、韓国、ニュージーランド、アメリカの各⼤学に短期留学しました。
ここまでの内容からも、いかに娘が卯⽉⽣まれの壬⽔らしい⽣き⽅をしていたかがおわかると思います。
壬水とは!?
「壬⽔」は⾃然界で例えると⼤きな流れのある「⼤河」や「⼤海」です。
世界中を駆け巡っていた娘のイメージにピッタリです。
そんな好奇⼼旺盛でチャレンジ精神もある、⾃由気ままに動き回る娘ですが、中学2 年⽣頃から物事に強いこだわりを持つようにもなりました。
何かにハマり、それを⼀⼈で追求している時に邪魔されると、感情的になって怒りを露わにする、今までにはなかった⾯が出てきました。
当時は「接するのが難しくなったな」と思っていましたが、今は理解できます。
表相中央に「孤⾼」があるからです。「孤独を好み、好き嫌いが激しく、⾃分の中でのこだわりの気持ちが強く、常に完璧なものを追い求めるʻ孤⾼ʼ」はまさに娘そのものです!
表相は思春期から!?
そうから考えると、表相の質は思春期から形成されるのかもしれません。実際多くの子供達に日々接しておりますが、小学校の時は無邪気に実相だけですが、中学生になるあたり、第2次性徴期が始まるあたりから、表相の質があらわれてきます。
その質の変化に、当時は戸惑い、難しい子になったなと子育ての難しさを感じましたが、干支暦学を教える立場になり、この時期の子育てに悩むご両親様と接すると、実相という性格から、表相という性格が育っている時期だから、静かに見守りましょう、どちらも本人で、オタマジャクシがカエルになるのと同じく、この変化に一番戸惑っているのは、もしかしたら本人かもしれませんから…とお話しさせて戴いております。
おまけに我が娘の場合、ライフナビゲーターが「王者」なので、⼀度決めたらテコでも動かない、肝の座ったところはあります。
《納得いくまで追求して完成させる、執念深い頑固な王様》が、我が家に登場したのです!
就活で方向に悩む!
さて、前置きが随分と⻑くなってしまいましたが、ここからが就職活動の話になります。
このように成長した娘なので、幼い頃から⼤学2 年⽣頃までの娘をよく知る⼈は、私を含め、語学を⽣かせる職や外資系の企業で働きたいのだろうな、と当然のように思っていました。
ところが、娘が希望した職種はコンサートプロモーター。アーティストのコンサートやライブの企画者です。
趣味でコンサートに⾏くうちに、「⾃分だったらこんな⾵にする」「こんな⾵にはしない」という思いが強くなり、観客側でありながら、いつしか主催者側の視点でコンサートを⾒るようになっていたようです。
コンサートを企画する⼀⼈の時間、妄想する時間と⾔ったほうがいいかもしれませんね(笑)。
とにかく、⼀⼈であれこれアイデアを出して、「⾃分だったら、こんなコンサートにしたい」と、まるでホンモノのコンサートプロモーターになったかのように考える、そんな時間を持つようになりました。
そんなわけで、就職活動を始める前に、娘から「コンサートプロモーターになりたい」と聞いた時は、寝⽿に⽔状態でしたが、表相中央が「孤⾼」であることと、年代別エネルギーの2nd ステージが「聖徒」でもあった為、鋭い感性と霊感⼒を活かした職業を求めるのではないかという予測はついていましたので、動じることなく、応援してあげることにしました。
辰巳天中殺は、就活活動期に天中殺に突入!
ただ、⼀点私が懸念していたのが、娘が⾠⺒天中殺であることです。⾠⺒⽉である4、5 ⽉に何らかの⼼の変化があり、⽬的がブレやすくなるのではないかということ。
今年の就活は3 ⽉解禁でしたので、解禁してまもなくすると天中殺⽉に⼊る娘。
人生2回目の天中殺ですが、今までは親元を離れているとはいえ、学生の身分故に、まだ親の保護下であった為、さほど天中殺に影響を受けていなかったのですが、就活とは⾃分の⼒で社会に出ようとする行動です。 もしかしたしら天中殺の影響を初めて受けるかもしれない・・・、と親の私は⾝構えていました。
するとどうでしょう。
案の定、予想的中!事前に今年のカレンダーの4 ⽉5 ⽇に「⾠⽉スタート」と記していたのですが、その⽇から⺒⽉が明ける6 ⽉6 ⽇までの2 ヶ⽉間、それはそれはブレまくり、周囲を引っかき回した娘でした(汗)
どのようにブレまくったのか具体的に書いていきます。
まず、あれだけコンサートプロモーターになりたい!と⾔って、解禁後エンタメ業界の説明会に参加しまくっていた娘ですが、⾠⽉に⼊った途端、「芸術系の学部じゃない私は、やっぱり無理かもしれん」と⾔い始め、途中から何を思ったか、機械メーカーや流通業界を受けてみたり、「コーヒー好きだからコーヒーの会社もいいかも」と⾔ってみたり、「あー、やっぱりパン好きだから、パンメーカーの企業にする」と⾔ってみたり・・・。
ある程度の覚悟はしていたものの、ここまで⼆転三転して、⾃分⾃⾝でも何をどうしたいのかわからないくらいにブレる娘に、私も多少⼾惑いました。
「これが天中殺か?!」
天中殺理論に関しては、ここでは詳しい説明は避けますが、簡単に⾔うと、天中殺の期間は、時間は存在するけれど、空間が存在していないため、空間認識ができません。空間認識ができないとは、頭で考える⽬的や結果が描きにくいことになります。
灯りのない真っ暗闇に放り出された状況をイメージしてください。前後左右どの⽅向に向かって歩き始めるのがいいのか、皆⽬⾒当がつきませんよね。
右だと思って進んではみるが、壁にぶつかり引き戻す。
次は左に進んでみるが、またぶつかる。進んではぶつかり引き戻すを繰り返すので、ついには、じっとしておくか、誰かが救いの⼿を差し伸べてくれるのを受⾝の姿勢で待つのが賢明だと気づくのですが、若いうちは果敢にぶつかっていくものです。
我が娘も、恐らく初めて影響を受けた天中殺期間だったのではないかと思われます。
あっちへふらふら、こっちへふらふら、傷だらけになりながらも、ぶつかり続けていたように思います。
結局、天中殺⽉に受けた企業は、恐らく10 社には上るかと。その中には「どれにしようかな。天の神様の…」で、選んだものもあり、訳分からずに受けたわけだから、当然上
⼿くいくわけがありません。
そんなこんなで2 ヶ⽉が過ぎ去り、6 ⽉6 ⽇に無事(笑)天中殺⽉が明けました。
明けてビックリ!!!というか、こんなにはっきりと天中殺期間とそうでない期間は線引きができるもの?というくらい、娘の場合、6 ⽉6 ⽇を境に全てが元に戻りました!
「私やっぱりコンサートプロモーターへの夢が諦められん!最⼤⼿は選考が終わってしまったから、⼆番⼿企業を受け始める!」と⾔い出しました!
その後のことは、持ち前の孤高+王者のエネルギーで、⽬標地点に向かって真っしぐら。
第⼀希望の企業から内定をいただき、来春からコンサートプロモーター候補としての道を歩むことになりました。
今回の娘の天中殺中の⼼の迷いとブレは、私が⼲⽀暦学を学んでいたからこそ予測できたこと
もし、天中殺理論を知らなかったら、あれほどまでに⾃分⾃⾝を⾒失った娘にどう対応して良いかわからず、⼀緒になって悩み苦しみ彷徨っていたかもしれません。
もしかしたら、今更ながら⼦育てに失敗したのではないかと、⾃分⾃⾝を責めていたかもしれません。
それにしても、当初の⽬的地である「コンサートプロモーター」が、娘の地図上から完全に抹消されたのは、いくら天中殺理論を知っているとはいえ想定外でしたが(苦笑)。
あの時に私が取った⾏動は、⼀番最初に娘が記した⽬的地を時折思い出させることでした。
しかし、真っ暗闇で無我夢中の娘には、効果があったかどうかはわかりませんが、一度大きく失敗してへこんだ方が良いかも知れないと途中から思うようになり、多少の余裕を持って娘の奮闘ぶりをみながら、天中殺期間が終わるまでを見守ることが出来ました。
娘の場合、2か月間の月天中殺で済んだものの、戌亥天中殺という2年間の天中殺期間にいる学生たちは、それこそ大いに悩み、逡巡し、彼らの葛藤に、これまた多くの親御さん達が苦しまれているかと思います。
何でこんな時に就活がぶつかるんだ!と思うかも知れませんが、12年に2年間の天中殺はみんなに平等です。
今年は戌亥天中殺さん達が《就職時期に天中殺!》という巡り合わせになってしまいましたが、その後は10年間は何もないため、適齢期での結婚や子供を持つ事に関しての影響はありません。
⼲⽀暦学は占いではありません。先⼈たちが残した膨⼤な統計データを基に、個⼈の資質や⾏動傾向、思考傾向を解析する学問です。
⼀⼈でも多くの親御さんが⼲⽀暦学を知れば、私のように慌てることなく、我が⼦の⾏動傾向と思考傾向を予測し、⼼に余裕を持って我が⼦を⾒守ることができるのではないかと思います。
皆様も⼀緒に⼲⽀暦学を学び、⼦育てに活かしませんか。
数理暦学協会は、この学問を通して、心に余裕を持つことができること。
心に余裕を持つ事で、人間関係がよりよくなることをテーマにした、教育活動を行っております。
《干支暦学広島支部 Seewer瑞恵》