毎月第1土曜日は私の大切な時間、老子の道徳経の勉強会。最高の環境で、東洋思想の造詣深き方々と、学生気分で討議出来る事にあります。
勉強会のメンバーである大企業のリーダー達を拝見するに、今の時代、大組織のトップに上り詰める方は、勇者・王者の質ではなく、稚児・学童・青年の質の方が有利なように思います。
勉強会のメンバーである大企業のリーダー達を拝見するに、今の時代、大組織のトップに上り詰める方は、勇者・王者の質ではなく、稚児・学童・青年の質の方が有利なように思います。
王者がリーダーというのは戦国の世の事で、バランスよく社会のトップにのぼりつめ、五行のバランスを整えながら人生を楽しむ長寿の時代は、エネルギーもバランス型、王者・勇者あたりだと今の時代では強すぎ、元老・官僚だとリーダーシップやカリスマ性に欠けてしまう。
そう考えると、稚児・学童・青年あたりが丁度良いのでしょう。
勿論、自営業や創始者には違うエネルギーが求められますが、企業のトップまで行くような人はバランス型なのだとつくづく思います。
さて、今回は、道徳経 玄徳56がテーマでした。
この解釈を通して、「リノベーションを起こす社員」とはどのような質なのか、それについて討議を行いました。
持って生まれた才能豊かな才人が、新規開発や新しい商品などのリノベーションの推進役になるのか、それとも、ごく普通の人達の中から出てくるのか。
日本の企業はある時期、「尖がった人を採用しよう」という流れがあったそうです。
新たなリノベーションを起こすには、個性が強く、多少変人でも、突出した才能のある人を採用しようという流れです。
しかし、結局、大企業は、彼らを使いこなせなかったそうです。
一つの理由は、変人と発想豊かな人との違い。恐らく面接だけでは分類訳が難しかったのだと思われます。
一つの理由は、変人と発想豊かな人との違い。恐らく面接だけでは分類訳が難しかったのだと思われます。
また、大組織ならではの因習などで人材を生かしづらかった事もあるでしょう。その多くが辞職し、その後の人生は〇〇企業にいたが、辞めてしまったという過去にとらわれ、、最も才能が輝くべき時期を逸してしまったことで、人生を無駄にさせてしまったようだ…と言っていらっしゃいました。
それでは、どのような方が大企業でリノベーションを起こし、企業を再生させるのかと伺いましたら、
千差万別だが、共通していることは、地方大学出身者が多いこと。
例えば、稲盛さんは鹿児島県立大学工学部であり、青色発光ダイオードの天野先生は名古屋大学であり、ニュートリノでノーベル賞をとった梶田先生は埼玉大学、山中教授も神戸大学のご出身であることを考えると、地方のゆとりある空間で、子供時代を過ごしたこと。そして、その発想力を伸ばせる環境は、アウトサイダー環境にあるのではないかとのことでした。
東大や京大を天下の王道としたら、地方の国立大学はアウトサイダー 傍流かもしれません。
しかし、かなり優秀な…。
しかし、かなり優秀な…。
リノベーションには、アウトサイダーからの発想力、既成概念を壊すことこそが、王道への挑戦力、エネルギーなのでしょう。
そのように捉えると、稚児・学童・青年のアウトサイダーは、リノベーションを起す才能の条件として捉えることができます。
勿論統計学なので、それだけはもちろん決めません。
私達の仕事は、その傾向をつかむ事にあるのです。
時代を動かす人物の質は、時代と共に変遷します。
それを読み解かず、王者=社長になると短絡的に捉えてはいけません。
今の時代は、どのようなリーダーを求めているのか。
それを探るには、現在のリーダーの質を解析し、研究を積み重ねていくしかないようです。
過去のデータに捉われず、今を見る力、それこそがこれからの干支暦学です。