己亥年を考える

祝 2019年

今年はイノシシ年

皆様ご存知の通り、必ず干支で記す為、亥年とは言わず十干十二支で言うため正しくは、己亥年。

その己亥年が始まるのは2019年2月4日から。

どうもこのグレゴリオ暦+旧暦の混乱が色々な矛盾を生じておりますが、世の中の習いに従わざるをえない面もありまして、まずは新年おめでとうございます。

己亥という干支暦について解説をして参ります。

「己」は「紀」という言葉に通じ、「きまり」、「すじみち」といった意味があります。

己という文字は、3本の横線と2本の縦線からなり、絡み合うと厄介な糸の乱れを意味しています。

糸がこんがらがると、面倒なかたまりになってしまうため、筋道を通すことが大切です。

つまり、己亥年は、ちょっとしたことで誤解を受けやすく、面倒な事になりやすい年。

筋道とは理の道と言いますので、道理・論理的思考で発言するようにしてください。

さてもう一度、己の字を見てください。

横の3本の線が絡まないように、縦の線で分けている事が分かります。

縦横理論では、横線とは現実線、縦線は精神線であり、何が起きても乗り越えるのに必要なことは、精神の鍛練です。

3名の従業員がそれぞれ厄介な事をいってきても、それを冷静に論理的に仕分けをして、こんがらがらないように整理できる能力こそが必要になるのです。

それでは筋道を立てる、冷静に論理的に自分を成長させるのに必要な事は何でしょうか?

 

修(守)破離

これは武芸や技術を学ぶ時の心得で、物事を学ぶ時の大切な基本姿勢と言われています。「道」を究めるための3つのメソッド、それを、修(守)破離といいます。

1.「守(修)」とは、基本を学ぶ姿勢です。
基本を学ぶ姿勢とは、上司や師匠・上の者の教え通りに行い、そのやり方を守ることから始まります。

例え師匠のやり方に疑問を感じても、素直に従います。

これこそが学びの姿勢です。
二代目・三代目の経営者であれば、まずは、すべて先代の教え通りに行います。これは、先代が長い年月をかけて作りあげ、成功したものを受け継いでいるため、敬意をもって従います。
まずは師匠(先代)の言う通りに行う、師匠(先代)のやり方を習得する、これが学ぶ姿勢の第一歩になります。

ここで師匠(先代)のやり方に批判的な事をいうと、ご自身の格が落ちます。
時代に合わないと批判することは、学ぶ姿勢がないのも同じであり、経験のないものが陥りがちな「言い訳」です。

時間の流れに関係ない、不変的なものが、その教えの中に必ずあり、それを見出すことが大切になります。

他者を批判することに陥ると、それ以上前進することは出来ません。
まず最初に行うべきことは、武芸であれば師匠、事業であれば先代、会社であれば上司や先輩が、どのような経験と苦労のもとに、どのように考え、対処したかを観察し、それを学びとることから始めます。

そして、師匠(先代)に言われることに抗わず、全て従順に従うことです。
この従順で正直な姿は、周りの人へも大いなる影響を与え、それが後にあなたを支える財産になるのです。

2.次のステップは、「破」です。
「破」とは、師匠や先代のやり方を自分のものにした上で、そのやり方を批判しながら、師匠や先代のやり方から少しずつ抜け出し、殻を破っていきます。つまり、自分がそれまで習得したやり方を、客観的視点から自己批判することから始めます。
ここには注意点があり、師匠や先代のやり方を批判するのではありません。

師匠や先代のやり方が身に付いた自分自身を否定すること、これが大切になります。

中途半端にしか学んでいないと、他人のせいとし、他者を批判するようになります。
そして単なる理屈の批判に陥ります。その状態に陥ると、それ以上の成長は望めず、道を迷い始めもとに戻ることもできません。

批判するのは、あくまでも自分のやり方、自分自身です。そうすると、それは批判ではなく、基本(定石)を抑えた上での批判検討になるのです。

 

3.最後の段階が「離」です。自分自身を破ることで生まれるのが、創意工夫、新しい仕事の創出です。

新しい時代にどのような事業を展開すべきか、創意工夫・アイデアとはすぐに沸いてくるものではありません。
このように段階を経て生じてくるものです。

このステップを筋道といいます。筋道とは、物事の道理です。きちんとした手順を踏んでいれば、壊れることはありませんが、いきなり創意工夫を凝らした商品を作ろうとすると、土台が出来ていませんから、一度失敗すると戻るべき地点が見つかりません。

己の年はわがままにならずに、己を正すことが大切です。

そして、亥は核 秋の終わりに植物が実になり、硬い種がその実の中に出来る状態です。

その堅い種の中には、エネルギーが凝縮しています。そのエネルギーは、その次の時代をどう動かすか。
己亥全体を泥濘との捉えます。足を踏み入れると沈む、低地の柔らかく湿った湿地という意味であり、怖がらずに上手に渡っていくことが大切です。

修(守)破離の三原則に基づいて、己を修練していくことが己亥のやるべき事かも知れません。

物事をこんがらがらせないように、冷静に歩んでいき、

己亥時代に内在するパワーを活用してください。

 

 

山脇史端