陰陽五行論(二十四節気)と薬膳料理 (小雪)

11月22日からは「小雪」の季節になります。
 「小雪」とは、小雪「こゆき」ではなく、「しょうせつ」と呼びます。
小雪とは、冬になりましたが、まだ雪はあまり降っていないという意味です。
遠くの高い山に積もった雪がうっすらと見え、北国では初霜が降りる季節であり、冷え込みが強くなってくる季節です。
まだ弱気な冬将軍が日本列島を闊歩し始めるという季節になります。
そのため、体は寒さの影響を受け、体を保護している気(エネルギー)を傷つけ、悪寒、下痢、冷えなどの症状が現れます。

「黄帝内経」には、自然界の6種類のエネルギー(風・寒・暑・湿・燥・火)について説明しています。つまり、季節の流れと共に、6つの気が循環しているのです。この気は人体に入り、エネルギーになるのですが、増えすぎると「淫気」というものになります。故にこれを、六淫ともいいます。六淫とは、淫らな気ではなく、エネルギーが溢れるいう意味です。

そう考えると、世間でいう『淫らな気』とは、そもそも過剰なエネルギーなのかも知れません…(笑)

燥邪については、以前の私のブログ 処暑にて説明をしたので、ご興味ある方は読んでおいて下さい。

そして、この増えすぎたエネルギー「淫気」は「邪気」となります。「邪気」とは経絡を流れる気を滞らせる気の総称です。そのため、六邪とも呼ばれています。

しかし、陰陽学的な視点からみると、「邪気」は「経絡を流れを阻害する、増えすぎた気(エネルギー)の総称ですが、そのエネルギー自体が悪い訳ではありません。

例えば、洪水は人の生活を破壊する、恐ろしい自然災害ですが、水そのものは悪いものではありません。
海も悪くはありません。問題は、過剰だからです。

陰陽学を学んで戴いている方は、なんとなくこの意味がお分かりになって戴けたらと思います。つまり、「邪気」とは、季節が呼び寄せる自然現象でもあるので、戦う相手ではなく調和するものです。対策を練ること自体が人間の叡智となるのです。
自然災害も大自然の営みで起こるので、私たちの力で抑制することなどできません。出来るのはその予測と対策です。

朝晩の気温差が激しくなると、寒邪は入ってきます。寒邪は、臓器を直接攻撃すると、吐き気、腹痛、下痢、便秘などの症状をおこすといわれています。

気血の流れに影響を与え、頭痛、身体痛、胃痛、腹痛などの痛み、筋、脈、関節などが痙攣を起こしやすくなります。 また、空気が乾燥するため、口鼻の乾燥、咽頭の痛みや乾き、皮膚の乾燥の症状が現れやすくなります。

そのため、肺を温め咽頭の乾燥を防いで、体の潤いをしっかりと補い、免疫力を高めることが大切です。
そして寒さから体を守るとともに、寒さに弱い腎臓を補うことも大切です。

実は…寒邪は背中から腎臓を直接攻撃してくると言われています。腎臓は水性です。そのため、五臓六腑の中でもっとも冷えに弱い臓器なのです。

身体全体の冷えとは、心臓から一番遠い足先で身体の血液が冷えることでおこります。足先から戻ってくる冷たい血液が身体全体を冷やすからです。

その血液中の老廃物や余分な塩分を濾して尿として排泄するのが腎臓です。つまり、血液が冷たいと腎臓も冷えます。腎臓が冷えると機能が低下するため、腎臓の働きは弱ります。そのため、貧血やむくみ、疲れ、めまい、骨折など様々なトラブルが引き起こされるのです。これが寒邪の行動予測です。
つまり、対策は足元の冷えをケアすること、背中や頸椎を温めること、寒さが身体の芯まで入ってこないように今から対策を施しましょう。

 

五行論の観点から言えば、冬は習得本能を満たす時期です。
知識を得るために、一生懸命勉強に励む、知恵をつけることに向いています。暖かい場所で、ゆっくり本を読み空想を広げて下さい。 習い事やセミナーなどで、見聞を広げるのも良いでしょう。

足元と背中を暖めながら、是非私のお奨め薬膳茶で冬を楽しんで下さい。

 

この季節のオススメ食材♪

山芋、黒胡麻、海老、卵、鶏肉、椎茸、白菜、松の実、胡桃、黒豆…
特に胡桃は栄養価が高く、強壮、体力増強、貧血に効果があります。
肺と腎の経路と関係しているので、呼吸器を強化して便秘も改善します。

オリジナル「薬膳菓子」と黒豆茶♪

薬膳菓子

ゆで小豆缶(1缶)…200gくらい ・おから…50g ・枸杞子の戻し汁…大さじ2〜3
片栗粉…大さじ2〜3 ・胡桃…15g ・松の実…10g ・枸杞子…10g
①胡桃、松の実はから炒りする。枸杞子は湯で戻す。
②ボールにおからと枸杞子の戻し汁を入れてよく混ぜ、ゆで小豆缶と片栗粉を加えて 更に混ぜる。胡桃、松の実、枸杞子も加えてまとめる生地を作る。
③ラップで軽く包み、電子レンジで2〜3分ほど加熱する。
④形を整えて、冷めてから切り分ける。
黒豆茶
①黒豆をから炒りする。
②急須に入れ熱湯を注ぐ。
乾燥に寒さの加わった季節、胡桃は体を、温め、枸杞子で腎を補います。 肺を潤す松の実も入った、薬膳菓子です。 黒豆茶をプラスして、血の巡りも良くしましょう♪ とっても簡単なので、是非お試し下さい!
岡田 雫
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