1年振りのクアラルンプール、色々な方の視点を借りて外側から日本を見てきました。
日本は国土も狭く大半が山岳地帯なので、人が住める平地が少ない。故にシステムを維持管理する力、メインテナンス能力に非常に秀でている。駄目になったら捨てれば良いというのが大陸的考え方。街が汚れたらその土地を捨てて新たな土地に行けば良い。人材も使えないなら捨てれば良い。
You are fired!!!≪使い捨て思考≫、アメリカもしかり、中国もしかり。
五行分類で分類すると、東方は守備本能
東アジアの東方に座する日本は 守りの国、メインテナンス大国なのか。
≪物は修理をしながら大切に使う≫
日本の物作りは、部品管理も含めての商品構成である。摩耗した部品を修理、交換しながら大切に使っていく。
冷蔵庫の調子が悪くなっても、修理人がすぐに来てくれ長期間使い続けるのが日本。もったいない!が美徳文化
使い捨て感覚の大陸では修理という概念が低く、駄目になったらそれで終わり。故に非常に短いサイクルで買い替える。
今回の内閣改造も部品交換、修繕しながら維持管理、《物を大切にする》日本独特の手法である。
そろそろ買い替えたいと思っているのだが、中々良い製品が見つからないので、仕方なく今のを修理しながら、だましだまし使っているが、いつ機能しなくなるかは分からない。 そろそろ限界だと気付いているが…。
今まで使っていたメーカーが、思い切った斬新的な新製品を出せば、恐らく多くのユーザーが乗り換えるだろう。老舗ブランドに弱い民族だから。
来たるべくAI時代、どの国が覇者になれるか在マレーシアの賢者に聴いたら、可能性は若い頭脳の量に比例すると言われた。
優秀な頭脳など、どこの国でも産出される確率は同じようなものなので、分母が多い方が当然勝つ。
そしてそれを伸ばす環境、政治体制だ。
国家を守るか、国民を守るか。
会社を守るか、社員を守るか。
国民を守る為に、2500年前の中国春秋戦国時代の王達は、他国の優秀な群臣を軍師として招くことを頻繁に行っていた。
社員を守るために、ライバル社の優秀な社員を招くという発想だ。 動乱期など、それ位の発想転換をしないと乗り越えられない。
≪長男・次男どちらに会社を継がせるべきか。≫ よく受ける経営者からの質問だ。
平和期は、社長という役職の部品を変える程度で機能した。 故に長男でも次男でも、旧型部品か、少しモデルチェンジするかどちらを選ぶかという選択で良かったが、世界経済の動乱期・・・≪ライバル会社の一番優秀な社員≫≪他国の優秀な人材≫が孫子的答えだ。
王たる王は、国家より民族の繁栄を考えて、会社の存続より社員の未来を考えて、他社の優秀な社員を迷わずヘッドハンティングし抜擢した。外側から見ることができる人間こそ、必要なのだ・・・と。
問題は、それを受け入れ使いこなせるだけの将たる器が、経営者本人にあるかどうか。
だがその賢王が崩御すると、甘やかされた太子達が旧家臣と団結し、成果をあげた優秀な社員を駆逐、それにより国滅びるというのがお決まりのパターンである。
なぜそうなってしまうのか?
太子の母親が息子を甘やかしたことにあると、司馬遷は分析していた。 権力者は美妾を愛したので、歴史など学ぶ気のない美しく愚かな母親たちが息子たちを甘やかす・・・。
今回の内閣改造も二世三世が非常に多い。その母親たちが息子をどう教育したか、その観点から観てみるのも、面白いかも知れない。