2040年の未来ノート

「今年の花粉の飛散量は、昨年の約5倍」

これは、気象庁が出した近未来予測です。つまり、花粉症の人は、来月の今頃は、昨年の約5倍の重症度で苦しむという予測です。

江戸時代まで気象庁に近い役割を担っていたのは、陰陽寮。
子供の頃、下駄を飛ばして明日の天気を占う《下駄占い》などがありました。衛星により風と雲の流れを天から把握できるようになったのは、つい最近のことで、それまでの予測は経験やそれまでの統計に基づくもの。雨を降らせる低気圧が接近し、空気の中に湿り気が増え、下駄の鼻緒が締めるため、その重みで下駄がひっくり変えりやすくなるという、それまでの経験に基づいた統計的の集積データです。

この偶然性というものを統計をとることで、何らかのルールを見出そうとした考え方こそ、干支暦学の基礎理論です。講座で学ぶことは、その統計手法とそれに対する結果予測です。しかしその結果に対する解決策は、時代と環境に応じて変える必要があるため、千差万別。そこには人間のこころの問題があるからです。

 

観察と検証

花粉症の場合も、どのような観察と統計で飛散5倍という予測を立てたかという、論理的手法を明確にしないと、《占い》になってしまいます。「なまずが暴れると地震が起こる」という事象も、経験や民話だけだとそこには科学がないと言われてしまいますが、動物や植物、電化製品などの異常現象が、地震活動に伴う電磁気の波動が関与している可能性があるとして、その結果の統計手法に論理性を持たせることで、「宏観異常現象」は科学となり、多くの人が受け入れ易いものになるのです。

「なまずが暴れると地震が起こる」というのを科学的に論証するには、なまずに電磁波を暴露させることで検証できるかもしれません。しかし、人間の場合は、気質・人格があり、人格に時間推移と環境というものが投影されるため、非常に難しく、ましてや それを実証するのが同じ種族である人間なのですから、益々難しく、人間の行動予測、心の動きを科学的に立証するのは遠い先だと思っていましたが、現在のAIの発展をみると、その実証は意外に近い未来かもしれません。

今年の花粉の飛散量は昨年の5倍です。これは気象庁が出した近未来予測です。
私は重度の花粉症です。つまり、来月の私は、昨年の私より5倍症状が重症化します。これは、私の近未来予測です。

遊牧民であれば、来月は迷わず北の国に移動して、花粉を退避するべきだというのが答えです。例えば、北海道であればその時期はまだ寒く、花粉の飛散もないため、私が来月、北海道に移動すれば、私は不運予測から逃れることができます。
私が自分の《健康運》を保ちたければ、来月は北へ移るべきなのです。

そこまでわかっていても、仕事の予定もあり、家族の都合もあり、自分の運命を変えることが出来ず、抗アレルギー薬やマスクや空気清浄機などの予防グッズを準備するという、消極的準備に留まってしまうでしょう。その場合、その不幸な未来に遭遇する可能性は高くなります。

厚生労働省は2040年の就業者が1285万人減少するという推計データを出しています。2040年は高齢者人口がピークを迎える時期に当たり、2017年に比べて20%就業者が減り、就業者の4人に1人が60歳以上になると発表しています。人口統計数値は自然予測より正確なので、私が人生の最期を迎える時、ほぼ確実に、私を補助してくれる人が少なくなり、私と同じく補助を必要とする人が多くなります。南海トラフ地震も2030年代までにはほぼ確実といわれています。これらの予測は、占い師の言葉ではありません。国の機関による近未来予測です。

運命学の基本は、悪い予測を事前に知り、それを回避することです。つまり、運命とは上げるより下がらないように維持することが重要で、保つことが大切なのです。

悪い運命を回避するのに一番簡単な方法は、「その場を離れる」事です。つまり、「来月は北海道に行く」「2040年までに、若者が多くて地震のない国に移動する」となるのですが、それが分かっていても、行動に踏み切れない人がほとんどです。そして、運命学の難しさは、回避することで悪い方向に転がる事もあり、逃げずに踏みとどまる事で人生が開かれる場合もあり、これが複合的に絡みあうため、その判定には大いなる難しさがあるのです。

北海道に移動したことで、新しい事業に繋がる人もいますし、北海道に移動したことで転んで怪我をする人もいます。ここが運命学の難しさであり面白さ、それさえ予測出来れば多くの人が安心して移動し、多くの人が安心して留まる選択が選べるでしょう。

ではなぜこのように、良いか悪いか、丁か半か、陰か陽か、どちらに転ぶかというと、そこに「こころの揺らぎ」があるからなのです。

「こころの揺らぎ」の予測法は、自分の行動と思考パターンを客観的に定義し、それがどう動くかという予測法で、これは干支暦学の知識の中に、3500年の系譜を経て、構築されています。この理論を学んでわかることは、これは天が決めるのではなく、その時の自分の心理状態が決めることなのです。そのために必要なのは、《自己の定義》。何があってもいかにこころをコントロールできるか。コントロールするのに大切なのが《自己の定義》なのです。

それさえつかめば、転んだ事が良い人との出会いに繋げる人もいますし、新しい事業で他の物を失う場合もあるのです。

基礎理論を学べば、自己管理が大分楽になるのですが、多くの人が学ぶことを面倒と感じ、特殊なことのように感じ、結果のみを聞こうとします。我々がそのニーズに応じて短時間で結果のみを伝えると、その論理性が難しすぎて見えないため、受け手からは《下駄占い》のように捉えられることがあるのです。

それでは、学ぶことなく、運命を維持するにはどうすべきか。そのヒントは陰陽五行論にあります。

マスクや空気清浄機を用意するという方法が消極的防衛策だとしたら、その対極になる、積極的防衛策も想定しておくことが大切です。

想定外に花粉症がひどく、それによる自己損失を、例えば金銭に置き換えると30万としたら、現状退避費用を30万と見積り、予算内で花粉飛散ピーク期間に退避できる候補地と、退避した場合の仕事や家庭のやりくりをどうすべきか、最低3つ、出来れば5つ位プランを用意しておくことが大切です。

この場合、30万という金額に置き換えましたが、このように数字に置き換えて考えるのが、数理暦学的な手法です。抽象化させない、具体的に数字で置き換えることで、判断しやすくなります。

未来の人生においても同じこと。

積極プランと消極プランを準備し、最低3つ、出来れば5つ位、具体的なプランを用意し、それには具体的な数字を細かく入れて、世界状況と自分の環境を客観視していくことが大切です。いきなりは難しいので、まずは来月の花粉症から。

2040年の未来ノートを作る前に、来月の花粉症、未来を論理的に捉える練習を始めて戴ければと思います。

 

山脇