My Story 2025

2025年からの未来

これから何をすべきか、
これからの私の役割は何なのか。

あらためて自分自身の歩みを振り返りつつ、これから果たすべき役割について静かに思いを巡らせています。

自己紹介文としてお読み戴けたら幸いです。

これまでの人生

東京生まれ、
皇后陛下とは、田園調布雙葉学園の1学年上の同窓です。

大学卒業後、英国の商社に入社、
趣味で習っていたフラワーアレンジメントに夢中になり、
当時、日本では未開発分野のパーティ飾花を習うために退社、渡米しました。

ワシントンDCの花店にて、国際会議の装飾花のデザイン及び現場の経験を2年間学び、帰国、バブル期の東京にて、国際会議や結婚式の飾花などを行う、花専門のイベント会社を立ち上げました。

しかし、会の終了とともに、美しく咲き誇る花々を“ゴミ”として処分せざるを得ない現実に、
違和感と虚しさを抱くようになったのです。

「花の命は、その瞬間だけで終わるものなのか」
そう思いながら、私は花の“別のかたちの命”に触れたいと願い、アロマテラピーの世界に足を踏み入れました。

遠い異国の植物の香りを自宅で再現することで、心と身体の健康をやさしく支える“香りの療法”=アロマテラピーの魅力に、惹かれていきました。

1990年代前半の当時は、まだインターネットの黎明期。
初めて手に入れたマッキントッシュで「アロマテラピー」と入力したところ、ヒットしたのはわずか2件。
そのひとつが、英国のアロマセラピストのサイトでした。

彼らから使い方の手ほどきを受け、商品を輸入・販売しながら、アロマテラピーの啓蒙活動をスタート。
やがてその活動は広がり、「NPO法人 日本ハーバルアロマセラピスト協会」を設立するに至りました。

その後、鍼灸師協会や東北福祉大学など、アカデミックな場からの講義依頼も受けるようになりました。
しかしそこで直面したのが、「医療の壁」でした。

精油は100%自然由来であるがゆえに、成分にばらつきがあり、効果を定量的に測定することが困難です。
このため、近代医学の視点では「テラピー(療法)」という言葉を使うこと自体に疑問が投げかけられる場面もありました。

医療分野での応用を求められるほどに活動の規模は広がりましたが、同時にその限界も感じるようになり、私は次の世代に道を譲る決意をしたのです。

算命学との出会い

ちょうどその頃、税理士である夫が、顧問先の社長を通じて、算命学の第一人者である清水南穂先生と出会いました。
清水先生は、算命学の創始者・高尾義政氏から直接指導を受けた、きわめて貴重な存在です。

アメリカのビジネススクールで学んだ経験を持つ夫は、こう言いました。

「これからアジアが躍進する時代においては、西洋的な論理だけでなく、東洋的思考で物事を捉えることが不可欠だ。算命学は、中国古典の実践論の集大成であり、書店に並ぶ本からは決して得られない知見に満ちている。」

―もっとも、本人は多忙で学ぶ時間がなかったのですが。

歴史好きの私にとって、孫子や諸葛孔明がどのような思考法や戦略を用いていたのかは、大きな興味の対象でした。
また、その頃、親友に不幸があり、彼女の抱える悩みを十分に受け止められなかったことや、西洋医学的な精神アプローチへの疑問も重なり、私は東洋の深層心理学ともいえる、3500年の歴史を持つ古代中国の知識の真髄を学ぶことにしました。

「生年月日で、個人の性格や傾向がわかる」と言うと、多くの人は「占いのたぐいだろう」と受け取ります。
しかし、それは大きな誤解です。

数理暦学(算命学)は、東洋において数千年にわたり観察と蓄積を重ねてきた、自然のリズムと人間の関係性を読み解くための知的体系で、明確な構造と理論があります。

たとえば遺伝子診断を受けると、自分の体質や性格傾向、将来的なリスクなどを知ることができます。それは、生まれ持ったDNAという変わらない情報を基軸数値とし、個人の傾向を科学的に可視化しようとした試みだからです。

数理暦学(算命学)も、実はそれと同じ構造を持っています。
もし、古代の人が遺伝子情報を得ることができたら、彼らは恐らく迷わず生年月日ではなく、遺伝子情報を座標数値としたでしょう。

しかし、当時、人が生まれてから死ぬまで所有した番号は、生年月日しかありませんでした。
そのため、生年月日を座標数値とし、人が持つ気質や行動傾向のビッグデータを集積しました。生年月日といっても、中国暦は干支暦ですので、9~15の干支で校正されています。その文字には、太陽や月、星々の動き、季節の巡り、陰陽や五行といった自然のサイクルが印されており、単なる日付ではなく、宇宙におけるその人固有の「時空の座標」なのです。

これは決して「神秘の力」で断定するものではなく、むしろ統計的な観察と経験知から組み立てられた、東洋の知の結晶です。現代の遺伝子診断が「分子レベルの設計図」を扱うのに対し、数理暦学は「時空レベルの設計図」を扱っているとも言えるのです。

算命学から数理暦学へ

しかし、残念ながら、算命学を習得した多くの人が、それを「占い」として事業展開しているのが現状でした。実際、台湾では「算命」という言葉が、「数を扱う占い」の総称として広く用いられています。

「3500年の歳月をかけて構築された精巧な占い」と言ってしまえば、それまでかもしれませんが、研究を重ねるうちに、私はそれ以上のもの──東洋における自然科学としての側面を強く感じるようになりました。

科学として成立するためには、以下の3つの条件が求められます。

  • 実証性:人物の性格に関する仮説が、観察や検証を通して確かめられること

  • 再現性:誰が行っても、同じ条件下で同一の結果が得られること

  • 客観性:導かれた結論が事実に基づき、主観に左右されず認められること

この3要件を満たすために、私はプログラミングによるデータ化と可視化に取り組み始めました。そして、算命学という名称を、より本質にふさわしい「数理暦学」へと改めることにしました。

同時に、この知をより多くの人に伝えるため、教育活動もスタートしました。

算命学を修得するには、実際に長い年月を要しました。一子相伝の学問であったため、体系的なカリキュラムは存在せず、すべては師匠からの口伝によるものでした。そこで私は、この知見を一つの大系として整理・統合する作業から始めたのです。

また、私一人で多くの人に教えるには限界があります。そこで2015年よりEラーニングの仕組みを学び、いち早くオンライン教育化を進めました。

実はこの教育活動が、プログラミング事業にも大いに役立ちました。
人に教えるのと同時に、コンピューターにも学ばせながらプログラムの構造を構築しました。

もちろん、この作業を一人で成し遂げることはできませんでした。幸いにも、IT教育で著名な研究者の協力を得ることができたのです。

占いとは一線を画し、理論と体系を備えた「東洋の知」としての新たな価値を創造したい。
その想いを胸に、私は走り続けてました。

数理暦学からOrbit Crossへ

次に課題となったのは、「このプログラムを誰のために提供するのか」「誰が、どのように用いるのか」という“利用の在り方”でした。

たしかに、算命学に興味を持つ人々に提供すれば、それなりのマーケットニーズは見込めるでしょう。
しかし、本当にそれで良いのでしょうか。
それでは「占いプログラム」として扱われてしまい、私が本来目指している方向とはかけ離れてしまいます。

それが”一番儲かる”と言うことは、多くの人から助言されました。
勿論、それは一番私が良く分っています。
しかし、それではない、もっと何か新しいものにしたい。
その信念は揺るぎないものでした。

まずは、このプログラムが本当に有効であるかどうかを確かめるためには、実証性客観性を追求する必要があります。

そのため、注文を受けてから、その人の生年月日データに基づきPDFを作成・冊子として発行するという形式で運用できるようプログラムを設計し、「UNGAレポート」という冊子を開発しました。

ところが、そこで新たな問題が浮上しました。

この古代中国の術数式に基づく代数理論で構築されている理論は、コンピューターへの実装自体は可能でしたが―
そこで算出される答えが、あまりに“正直すぎた”のです。

昨今の生成AIは、人の感情やニーズをある程度“忖度”し、受け入れやすい形で情報を出力してくれます。
それに比べて、コーディング技術のプログラムは、相手が直視したくない“自我の側面”まで率直に表示してしまいます。

その結果、人はその内容の解釈に悩み、抵抗を感じます。
たとえ他者から見れば該当している性質であっても、本人は「そんなはずはない」と否定することもあります。

実際にUNGAレポートを300部発行し、統計を取ったところ、88%は「該当している」と評価を得ました。
しかし、その精度の高さゆえに、読み手に対する精神的インパクトも大きく、無自覚の“自己否認”や混乱を生むこともありました。

そこで私は、「UNGAレポート」の解説を担うカウンセラーやアドバイザーの育成を開始し、一定の研修と暦学の認定制度を設けました。

ところが、ここにも課題がありました。

レポートが的中していればいるほど、アドバイザーが優越感を持ちやすくなるのです。
そして、暦学の知識をもとに“言い切り型”のアドバイスをしてしまい、予言者のような口調になってしまう傾向が出てきました。
本来は、相手の人生を支えるための“サポート”であるはずなのに、です。

さらに、クライアントの悩みの質も複雑化し、精神医療や守秘義務が関係するケースも増えてきました。
そのため、該当率が高いがゆえに、一般の人が対応するにはリスクが伴うと判断し、
現在は、暦学の学習者(UNGAレポートを用いてのアドバイザー)を「医師・歯科医師・鍼灸師・柔道整復師」など、医療系国家資格を持ち、かつ自己責任で医療機関を運営している方々に限定しています。

Orbit Crossへ

このままでは次世代へ繋げることができない──そう感じた私は、再び新たな方向性を模索しました。

次のステップに進むためには、まず私自身がプログラミングスキルを習得する必要があると痛感しました。
プログラミングを外注した経験のある方ならお分かりいただけると思いますが、依頼者とエンジニアの間には大きな壁があります。
「何を作りたいのか」を正確に伝えるためには、非常に緻密で膨大な資料が必要であり、その準備だけで多くのリソースを消耗してしまいます。

そうであるならば、自分でプログラミングを学んだ方が早い。
そう確信し、私はTech0にてプログラミングを学び直す道を選びました。

プログラミングとの出会いで見えた、新たな可能性

スキルを得たことで、私は原点に立ち返りました。

暦学とはそもそも何だったのか。

暦学の知識は、もともと古代中国の歴代王朝が、異民族を理解し、統治に活かすために構築してきたものです。
多民族国家において、言葉も文化も異なる相手を理解することは、平和と秩序を保つうえで不可欠でした。

たとえば、兵士を採用する場面においても、前線に配置すべきか、後方支援が向いているかを、外見だけで判断することはできません。
たとえ筋骨隆々でも、繊細な心配りができる性格なら、前線よりも後方支援の方が適している場合があります。

しかし、個別に対面し、丁寧に対話を重ねる時間はありません。
そこで用いられたのが、暦学という理論的な人間理解のフレームでした。

該当率が100%である必要はありません。
80%程度の的中率があれば、それは人材活用の突破口となります。
暦学の解析を起点にし、現場での様子を見ながら柔軟に調整していけば良いのです。

こうした考えのもとに構築したのが、「Orbit Cross」というプログラムです。

これは「自分を知る」ためのものではありません。
他者の資質や適性を客観的に分析し、人材配置やチーム編成の参考とすることを目的としています。


チームワークの可視化と対話へ──「Birthday Caravan」

もう一つ、私が取り組んだのが、チームビルディングのために暦学を活用するワークショップの開発です。

そこで誕生したのが、「Birthday Caravan(バースデイ・キャラバン)」というプログラムです。

このワークショップは、10名以上のグループを対象にしており、
参加者が自分と似た資質・性格・行動パターンを持つメンバーとグループを組み、語り合うことで、
お互いの共通点や違いを体感しながら、チームとしての相互理解や協力関係を深めることを目的としています。

このプログラムの大きな特徴は、「分析された結果を一方的に渡す」のではなく、
ワークショップの中で参加者が“体感しながら理解していく”構成になっている点です。

そのために開発したツールが、「Caravan Notebook(キャラバン・ノートブック)」です。

このノートブックでは、参加者一人ひとりの性格欄はあえて空欄になっており、
ワークショップを進めながら、主催者(Caravan Leader)が、
個々の性格・資質が記された専用のシールを印刷・配布し、その場で貼り付けていく形式
を採っています。

この「対話しながら自分を知る」「人と違うからこそ面白い」というプロセスを通じて、
参加者はただ知識として情報を得るのではなく、実感を伴って他者と向き合う姿勢を自然と身につけていきます。

私は何をすべきなのか。

まず、何よりも大前提としてあるのは、私自身が今年63歳を迎えたという事実です。

これまで、多くの方々の協力を得ながら、常に先頭に立って走り続けてきました。
けれども、年齢的にも、体力的にも、今までと同じペースで走り続けることには限界を感じ始めています。
同時に、そろそろ次の世代へとバトンを渡す時期が来ているとも感じています。

私を長年支えてくれた仲間たちも、今では40代後半から50代に差しかかり、後ろ向きな思考に傾く人も見られるようになりました。
それは決して悪いことではなく、人生の段階が変わってきたという、自然なことだと受け止めています。

一方で、ビジネス環境はかつてないほどのスピードで変化しています。
従来の知識や経験だけでは立ちゆかなくなる局面も増え、新たな視点と感性が求められる時代に入っています。

東洋古典には、

「陰陽和して合(ごう)となす」
という言葉があります。
異なる性質のものが調和することで、新たな“かたち”が生まれるという思想です。

今まさに必要なのは、私たち世代の経験と知恵に、若い世代の柔軟な発想と感性が和すること。
その融合こそが、これからの時代にふさわしい、新しい価値や仕組みを生み出す力になるのではないかと、考えています。

 

私がこれから実現したいこと

「Birthday Caravan」をもっと多くの場所へ、もっと多くの人へ

「Birthday Caravan」は、10名以上のグループで行う対話型ワークショップで、
参加者が自分と似た性格や行動傾向を持つ人と語り合いながら、お互いの違いと共通点を体感し、チームワークを深めていくプログラムです。

簡単な研修を受ければ、どなたでも開催できるようにデザインしました。

そのため、このワークショップを、ぜひさまざまな地域・組織・教育現場で開催していただきたいと願っています。
そのためには、ワークショップの核となる 「Caravan Book(キャラバンブック)」のバージョンアップと、よりスムーズに実施できるような 運営マニュアルや教材の整備が必要だと感じています。


「Orbit Cross」の本格活用と事業展開

「Orbit Cross」は、他者の資質・適性を客観的に分析することで、人材配置やチームづくりを支援するプログラムです。
すでに商業利用に対応したレベルで完成しており、ログイン・セキュリティ等のバックエンドはシステム会社に委託、
フロントエンド(画面設計や文言・UIなど)は私自身が手がけているため、柔軟な修正・カスタマイズが可能です。

▶ 現在のステータス

  • 安定したWebベースのシステム構築済み

  • すぐに商業導入・法人利用が可能

  • 活用先の業種や組織に合わせた柔軟な展開が可能


私の願い

私は、暦学という東洋の智慧を、もっと“ワクワクする知識”として発展させていきたいと考えています。
そして、その取り組みを引き継ぎ、新たなかたちで広げてくださる方を全力で支援していく所存です。

▶「ワクワクする」とはどういうことか?

  • 美しいこと

  • 誰かの役に立つこと

  • 誰かを勇気づけること

  • 人間の素晴らしさ、面白さを、伝えること

暦学は、「自然」「人間」「東洋の叡智」という壮大で深遠な世界とつながっています。
その魅力を知り、現代に合ったかたちで展開してくださる方がいらっしゃれば、私はその人の可能性を惜しみなく支援したいと考えています。


私にできること(支援スキル)

  • フロントエンドの設計・実装(HTML/CSS/JavaScript)

  • Adobeツールの操作(InDesign・Illustrator・Photoshop)

  • WordPressの構築・運用

  • 動画編集(Premiere Proなど)

  • Python による簡易自動化・データ処理

  • ワークショップ運営・講師経験あり